トンボ楽器製作所
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インターネットメディアの可能性

★このページは『TOMBO祭2023』のコンテンツであり、2023年11月26日時点の情報となります。

Colly Yuasa - Profile -

21歳で10ホールズ(テンホールズ)ハーモニカの魅力に取り憑かれて以来、ブルースバンドでの活動を経て2010年群馬県玉村町にBluesy harmonica clubを立ち上げ、同時にソロ演奏活動を開始。
独自のブルースフレーズを取り入れたブルースフィーリング溢れるテンホールズハーモニカ演奏を得意とし、有名邦楽、洋楽を独特な音色と切り口で演奏していく。
演奏活動はもちろん、独自のYouTubeコンテンツを公開しているColly Yuasaさん。
TFC-On-Line主催の動画コンテストにも参加し、多数受賞している。


長井:

2020年1月、私がNAMM Show 2020を終えアメリカから帰国した直後にはコロナ禍となりました。
4月には緊急事態宣言が発出。予定していた全てのイベントや出張は中止または延期。
トンボ楽器でも在宅勤務や活動自粛など対策を行ってきました。

ハーモニカ愛好者とのコミュニケーション手段であったワークショップや全国でのメンテナンス講習会、各地演奏会への訪問も自粛せざるを得ない状況だったと思います。思うように営業活動ができない中、今できることをやろうという話になっていった結果が、それまで時間を割けなかった「公式YouTubeチャンネル」やオンラインコミュニティ「TFC-On-Line」の立ち上げでした。

実は、2010年頃から会社非公認(笑)のアカウントでハーモニカの演奏動画などをYouTubeで公開してはいたのですが(演奏者には許諾済)、結果として公式チャンネルの立ち上げはそれから10年後のこのタイミングになったわけです。
Colly Yuasaさん(以下Colly さん)の存在を知ったのはそんな時だったと思います。
「ヤバイハーモニカチャンネル」というチャンネル名も心惹かれたのですが、内容も魅力的でアカウントを見つけた時のことを鮮明に覚えています。
Colly さんがYouTubeを始めようとしたきっかけ、理由、タイミング、またYouTubeを始めての感想、エピソードなどを教えていただけますか?

Colly Yuasa:

前からYouTubeの個人チャンネルはあったのですが、コロナで演奏活動がストップしたのをきっかけに「ヤバイハーモニカチャンネル」を立ち上げたんです。
以前から群馬の草津温泉のキャンドルイベントなど群馬県内のイベント会場で演奏はしていたのですが、時々聞こえてくるお客さんの反応に「あの人ヤバイよ」とか「ヤバイねあのハーモニカ」とかヤバイと言う反応が多かったんです、そのヤバイって言葉が自分は大好きで自分のハーモニカチャンネルの名前を「ヤバイハーモニカチャンネル」とした訳なんです。
最初はどう考えてもニッチなハーモニカチャンネルをフォローしてくれる人なんていないよなぁと思っていましたし、イベント演奏しかしてこなかったですから自分ぐらいの演奏能力で動画なんか出して良いものか悩みました。
でも、少しずつフォロワーの方が増えていくにつれ自分でも少しづつもっと良い動画を上げたいなんて思いも出てきたりして作り方や練習にも熱が入りましたね。

長井:

「ヤバイ」はそこからきていたのですね (笑)
ちなみに差し支えなければ教えていただきたいのですが「Colly」という名前の由来を教えていただけますか?

Colly Yuasa:

これはよく聞かれます(笑)
ほんと昔の話しなんですが、まだブルースバンドでハーモニカ吹いている頃 先輩がステージネーム付けてやるって言って、何を言い出すかと思ったら 「お前は今日からモッコリーYuasaだ!」とかって言い出して。 当日パッパラー河合とかインパクトある名前が面白かったみたいでそんな名前付けたんでしょうね。
でもやっぱり恥ずかしいじゃないですか、だからモッコリーからなんとなく語呂が似てる。
「M.colly」に名前を変えたんです。そして今のスタイルのソロ活動を始めるにあたって分かりやすくMを取って「Colly Yuasa」と言う名前でソロ活動を始めてもう20年以上になります。

長井:

名前の由来については、ちょっと記事にどう書こうか迷いますがそのまま掲載したいと思います(笑)
音楽についての質問ですが、21歳で10ホールズに出会いその後ブルースバンドで活動とプロフィールにあります。
まずは10ホールズとの出会いについてお聞かせください。

Colly Yuasa:

ハーモニカとの出会いにはまず下地があるんですよ。
まだ自分が小学生の頃、1人で深夜ラジオを聴くのが好きだったんですが ある時ラジオから柳ジョージさんの蒼い瞳のステラが流れてきたのです そのブルージーな歌詞とサウンドに自分は知らないうちに泣いていて、物凄い衝撃を受けたんです。
その時の音色が忘れられないままに思春期を過ぎて 20歳の頃あるバーボンのCMのワンシーンで黒人のおじさんが線路に腰掛けてハーモニカを吹いてるシーンがあったんです。
そのハーモニカの音色が幼い頃から探していたあの衝撃を受けたブルージーな音色でして、まさに「自分が探していたのはこの音色だ!」と思った自分は次の日には楽器屋さんで1番安いテンホールズハーモニカを買っていました。

長井:

まさにハーモニカとの出会いですね。 どこのテンホールズハーモニカをご購入されたのか気になりますが..... ブルースバンドはどんな編成、どこで活動されていたのでしょうか?
また、どんな曲を演奏されていましたか?

Colly Yuasa:

バンドはとにかくブルースセッションからスタートしたバンドでした。
群馬の伊勢崎にあったKenny's cafeと言うお店で毎週のようにブルースセッションに通って、そこでブルースハーモニカを学ばせてもらいました。
そのお店で仲良くなった人にバンドに誘われたりしながら自分でもボーカルハープのバンドを組んだり、ブルースバンドならではの、とにかく「色々な人と組む事」が多かったです。
最終的には ハープボーカル、ギター、ベース、ドラム の4ピースのバンド活動となり、主にポールバターフィールドやリトルウォルターそれと有名なブルース曲を演るバンドで前橋や伊勢崎などで活動しました。

長井:

2010年に立ち上げたBluesy harmonica clubとはどんな活動なのでしょうか?

Colly Yuasa:

最初は生徒さん(小学生)にテンホールズハーモニカを教える教室だったのですが、途中で自分には教える事は向いてないと思い、、、
ちょうど生徒さんが皆んな中学生になって生徒が居なくなったのを期に自分のソロ演奏活動の基盤の形に変更しました。
イベントハーモニカ演奏がメインのエンターテイメントハーモニカクラブみたいな感じです。
もちろん自分1人でやってますからあまりクラブ名で呼ばれる事は無いですが一応屋号みたいなもんです(笑)


長井:

なるほど、ご自身の活動名だったんですね!
Colly さんの動画ではブルージーなフレーズを取り入れながら様々なジャンルの曲を演奏されている印象が強いのですが、ハーモニカを通してColly さんが届けたい音楽とはどんなものでしょうか?

Colly Yuasa:

音楽ジャンルにこだわった事は無いです 元々がイベント演奏から始まってますから、どの曲をどのタイミングでどのように演奏すれば一見さんのお客さんをまとめる事が出来て楽しく盛り上げる事が出来るかとか 普段のステージではそんなふうに考えて曲を選んでます。
だだ、それとは逆にYouTube動画では最近は楽しさよりも人生に何かあった時に寄りかかれる、そんなハーモニカの音色を届けようと意識して曲を選んでます。
人は何も無ければ音楽に頼ったりはしないと思ってますんで 頼られても折れる事ない、太く心に刺さるハーモニカの音色を動画を通して届けられたらいいなと思ってます。
ただどちらにも言える事なんですが出来るだけ多くの人が知ってる曲の中で自分なりにテンホールズハーモニカ特有の音色の良さが伝えられたらとは常に思ってます。

長井:

できるだけわかりやすい曲で、尚且つハーモニカの音色をしっかりと伝える。
シンプルそうで、選曲や演奏などは考えなければならないですよね。
ご自身のキャッチコピーを「ハーモニカ系エンターティナー」とされていますね。
Facebookなどでもご活躍を拝見していますが、ハーモニカ演奏以外にもバルーンアートの他、飲食店やグッズの販売なども行っていらっしゃるようですね。
よろしければそちらの活動についてもお聞きしたいですね。
またハーモニカの演奏活動とそれ以外の活動を両立する上で、利点になることや困難に感じることなどがあれば教えてください。

Colly Yuasa:

イベント演奏やパーティーでの演奏などが活動の主流ですから いかにステージの流れを楽しんでもらうかが重要な鍵になるんですが その時に演奏と同じぐらい重要になってくるのがステージでの話し方(MC)なんです、それを自分は大道芸から学びました。
ある意味自分はステージでハーモニカ演奏をしている感覚ではなく ハーモニカを使ってお客さんを取り込んだエンターテイメントを作ってる感覚なんですよ。
その為には演奏、トーク、そして見せ方 その3つのバランスが大切でその勉強の為に大道芸をたくさん見て話し方や見せ方など学びました。
バルーンアートはそんな勉強をしている最中に閃いたアトラクションだったんです。
パーティーの演奏が終わった後 各テーブルを回ってリクエストに答えてなんでもバルーンアートで作れたら大人も子供ももっとパーティーが楽しめるんじゃないかって。
そこからはまず行動で 基本的なバルーンアートの作り方だけ覚えたらとにかく道の駅などで人からリクエストを聞いて作りまくる そうやって経験を積ませてもらって、今ではハーモニカとバルーンアートを使ったエンターテイメントをどうにか提供出来る所まできたと言った感じです。

飲食店は以前から考えていたのですが、コロナが流行ってイベント出演がなくなって時間が出来たので取り組んだ事なんです。
今まで活動してきた中で色々なアーチストの活動を見て音楽に限らず絵画でもお笑いでも、それを少人数で楽しめる箱を作りたいと思っていたからなんです。
これはまだまだ始めたばかりで試行錯誤ですがとにかくお店が潰れずに長く続けて結果を作っていく事が今の第一目標です(笑)
一見バラバラに見える活動ですが「人を楽しませる」と言うワードで繋げば一本に見えてくるんじゃないかなぁと思ってます。
全てをまとめるのに1番大変な事と言ったら とにかく時間が足りない事ですね。
ハーモニカ練習にバッキングの作成 ステージの構成や流れの練習 バルーンの練習もあるし、お店の方も、、、
とにかく自分が動かないと何も始まりませんから、とにかく時間が欲しいですね。 物販はあまりしていませんが たまにお客さんからこんなの作ってみればなんて言われてお願いするような感じですかね。
まあ、あまり力を入れてる訳じゃないのでほとんど売れないんですけどね。

長井:

YouTubeでもお話が上手いなぁと思っていたのですが、ステージでの活動が役にたっていたのですね。
思うに、おそらくColly さんと私は同い年ではないか?と感じています。(笑)
私も楽器をやっているのですが、若い頃には音源と歌本(笑)良くてバンドスコアくらいしか情報がなかったので、試行錯誤しながら演奏方法を覚えたり、曲をコピーしていた記憶があります。
今ではいろんな意味で情報が多く、楽器の習得方法は以前に比べて選択肢が増えました。
ただ、ハーモニカについてはもっともっと情報があって欲しいと思っています。
最後に、「これからハーモニカを楽しみたい!」と思っている方、または「ハーモニカを知らなかった!」という方へどんな情報を発信していきたいと考えていますか?
また、今後の展開などを教えてください。

Colly Yuasa:

同い年なんですか?
長井さんと自分では色々な事が違いすぎて、、、
好き勝手やってると50過ぎて私みたいになっちゃうみたいな感じです(笑)

ハーモニカの楽しみ方は人それぞれですが、まずは手にとって好き勝手に吹いてもらいたいですね とにかく最初は上手く吹けないのは当然ですが自分が楽しいのが一番です。
特にテンホールズハーモニカにはメソッドはありませんから、自分の思ってる音が出たら全て正解です。
そんな楽器は滅多に無いですから、気分とリズムに乗っていっぱい楽しく吹いてもらいたいですね。

これからの活動としては今まだバラバラに見えるそれぞれの活動のクオリティを上げてまとめ上げて行って、唯一無二のハーモニカ系エンターティナーを目指したいですね。



長井:

40代はあっという間だったので50歳を過ぎると時間の感じ方はどうなるのだろう?
なんて最近考えます(笑)
ハーモニカの楽しみ方について、良いお言葉をいただきました。
本当、まずは皆さんに手にとって楽しんでもらいたいです。
「唯一無二のハーモニカ系エンターティナー」、今後益々のご活躍を期待しております。
引き続きTFC-On-Lineへの参加もよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。




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